高気圧障害
高気圧障害
- 定められた潜水方法等を遵守していれば、潜水作業は危険なものではありませんが、時には何らかの事情により、身体に障害を及ぼすことがあります。
- 潜水作業での高気圧下で受ける疾患を高気圧障害といいます。
項目
人のからだ
潜水による障害とその対策
潜水者の健康管理
人のからだ
循環
- 血液は、心臓がポンプの働きをして全身の血管の中を移動し、酸素を体内に取り込み炭酸ガス(二酸化炭素)を排出しています。
- 肺の毛細血管で酸素を取り込み炭酸ガスを排出した酸素を多く含む血液を「動脈血」といい、酸素が少なく炭酸ガスが多い血液を「静脈血」といいます。
- 動脈血は、肺静脈を経由して心臓の左心房に戻って、左心室に至り、左心室から大動脈に送り出された動脈血は、筋肉や内臓などの末梢組織に運ばれます。
- 末梢の毛細血管を通過する際に酸素を末梢組織に渡し、炭酸ガスを受け取ります。
- 炭酸ガスを受け取った静脈血は、末梢から静脈を通って大静脈に集められ右心房をとおり右心室に運ばれます。
- 右心室から肺動脈を通って、肺の毛細血管に至り、炭酸ガスを排出して酸素を受けとり動脈血となり、この一連の動きを繰り返えします。
- 簡単に、血液の流れは、「肺から左房に入って室から送り出され、右房に戻って室から肺へ帰る」と覚えるとよいでしょう。
- 心臓は全身に血液を送り出すポンプとしての役割を持っています。
- 心臓が健全に働くためには、心臓自身にも動脈血が必要であり、その血液が流れる通路を[冠動脈]といいます。
- 心臓は、左右それぞれの心房と心室の4つの部屋から成り立っており、心房の左右の間は閉じていますが、この間に「卵円孔」という開口部が開いたままの人がおり、減圧症発症の原因にかかわっているとも言われております。
呼吸器
- 人は呼吸によって空気中の酸素を取り入れ炭酸ガスを排出しています。
- 空気が肺内にいる間に酸素と炭酸ガスの交換を行っています。
- ガス交換
- ガスの交換は、肺の一番奥深いところで行われ、呼吸ガスは、気管、気管支、細気管支、呼吸細気管支の順でおよそ22~23回の枝分かれ後、全体で3億個ほど小さな肺胞に至ります。
- 肺胞は、内側は呼吸ガスで満たされ、外側は毛細血管内の血液で覆われています。
- 肺胞の薄い膜を隔てて気体と液体が接し、この間の濃度勾配に従ってガスが肺胞内の内外に移動することによって、ガス交換が行われます。
- ガス交換が行われる場所は、「肺胞」と「呼吸細気管支」に限られ、それ以外の場所はガス交換に関与しません。
- このガス交換に関与しない空間を「死腔(しこう)」といいます。
- 浅く早い呼吸では、この死腔の中をガスが往復することにより、ガス交換の効率は低下し、また、潜水器を装着すれば、死腔も増大します。
- 肺は、それ自身には、膨らむ力はなく放っておけば縮んでいきます。
- 臓側胸膜と壁側胸膜で囲まれた部分を「胸膜腔」といい、通常は外界とつながっていません。
- 肺は、筋肉を使って胸郭を拡げることによって、受動的に拡がります。
- 胸膜腔が破れ、気体が侵入した場合、腔内の密閉空間が保たれなくなり肺の受動的運動も行われなくなります。この状態を「気胸」といいます。
神経系
- 神経は、身体を環境に順応させ、動かすために身体の各部の動きや連携を統制しています。
- 神経は、中枢神経と末端神経に分けられます。
- 中枢神経は、脳と脊髄からなります。
- 末梢神経は、体性神経と自律神経からなります。
- 体性神経は、皮膚からなどの刺激を伝える知覚(感覚)神経と中枢からの命令を筋肉などに伝える運動神経とがあります。
- 自律神経は、内臓などの作用を調整するもので、交感神経と副交感神経があります。
- 脳への酸素供給が3分途絶えると、修復困難なダメージをうけるといわれてます。
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